高額療養費制度について
不妊治療にかかる医療費の負担を軽減する制度です
体外受精や顕微授精などの不妊治療では、治療内容によって医療費が高額になることがあります。
高額療養費制度は、1か月に支払う保険診療の医療費が一定の上限額を超えた場合に、超えた分の負担を軽減する制度です。
自己負担の上限額は、年齢や所得によって異なります。
1.どのような治療が対象になりますか?
健康保険が適用される診療が対象です。
当院で行う不妊治療では、主に以下の治療が該当します。
- 採卵
- 体外受精・顕微授精
- 受精卵・胚培養
- 胚凍結保存
- 胚移植
- その他、保険適用となる検査や処置
- 保険適用には年齢や治療回数などの条件があります。
- 自費診療や保険適用外の先進医療にかかる費用は、高額療養費制度の対象外です。
2.自己負担はいくらになりますか?
70歳未満の方の場合、所得に応じて次のように自己負担限度額が決められています。
2026年8月~2027年7月診療分
| 年収の目安 | 1か月の自己負担限度額 |
|---|---|
| 約 1,160万円以上 | 270,300円 +(医療費-901,000円)× 1% |
| 約 770万~1,160万円 | 179,100円 +(医療費-597,000円)× 1% |
| 約 370万~770万円 | 85,800円 +(医療費-286,000円)× 1% |
| 約 370万円以下 | 61,500円 |
| 住民税非課税世帯 | 36,900円 |
- 年収はあくまで目安です。実際の所得区分は、加入している健康保険の標準報酬月額などによって決まります。
- 表中の「医療費」は、窓口で支払う3割負担額ではなく、保険診療の医療費総額(10割)を指します。
3.例えば、採卵にかかる医療費が50万円だった場合
年収約370万~770万円の方を例に説明します。
- 保険診療の医療費総額:500,000円
- 通常の3割負担:150,000円
- 高額療養費制度適用後:87,940円
この場合、自己負担は87,940円となり、62,060円の負担が軽減されます。
- 同じ月の保険診療分として計算した場合の一例です。所得区分や診療内容などによって実際の金額は異なります。
4.高額療養費制度を利用するには?
- マイナ保険証をご利用の方
- マイナ保険証を使用し、医療機関で限度額情報の提供に同意することで、原則として窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えることができます。
- マイナ保険証をご利用でない方
- 加入している健康保険に「限度額適用認定証」を申請し、医療機関の窓口で提示してください。
- すでに医療費を支払った場合
- 窓口で自己負担限度額を超える医療費を支払った場合でも、加入している健康保険に申請することで、対象となる金額の払い戻しを受けられます。
詳しい申請方法は、ご加入の健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険などにお問い合わせください。
5.不妊治療で注意していただきたいこと
- 計算は毎月1日から末日までです
高額療養費制度は月ごとに計算されます。
採卵と胚移植が別の月になる場合、それぞれの月で計算されるため、必ずしも治療全体の自己負担額が一度の上限額で収まるわけではありません。 - 保険診療以外の費用は対象外です
自費診療や保険適用外の先進医療などの費用は、自己負担限度額とは別にお支払いいただきます。 - 医療費の合算や多数回該当の制度もあります
同じ月に複数の医療機関を受診した場合や、過去12か月に高額療養費の対象となった月が複数ある場合には、さらに負担が軽減されることがあります。
また、2026年8月からは、月ごとの限度額に加えて年間の自己負担上限額も設けられています。
6.詳しく知りたい方へ
高額療養費制度の詳細や、ご自身の自己負担限度額については、加入している健康保険にお問い合わせください。
厚生労働省のホームページでも詳しくご確認いただけます。
箕面レディースARTクリニック
当院では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、治療内容と費用について分かりやすく説明することを心がけています。